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×CANDYシリーズ:至誠館:

2010-05-14 00:00



勝手にシリーズ、第3弾
予告と違って、至誠館デス
だんだんと長くなっている気がしなくてならない
いや、気がしている、のではなく
長くなってます……ね!(汗)
短いのは難しいー!!!

 

今日はハル響!!
とか思っていたのですが
至誠館になりました
予定は未定だったということで
大丈夫ですか? 
茨道CP 八 木 沢 × 火 積 ですよ!
逆に見えそうですが、気持ちは上記のままです!


明日はラスト、ハル響!
大地×律の連載の2話もアップしたい
……という気持ちは常に(小声)

 

 

 

 


 

 

 


Milky Magic(八木沢×火積)


 


 蝉が鳴き始め、夏が本番になった頃。
 アスファルトは容赦なく夕暮れの太陽を照り返し、風を熱風へと変えている。
 そんな学校からの帰り道、八木沢はあまりの暑さにシャツの襟を持ち上げて涼をとった。
「ふぅ……暑いねえ」
「そうですね」
 八木沢の声にそう答えたのは火積だ。
 家の方向が似ているふたりは、部活も同じこともあり、よく連れ立って下校をすることが多かった。
「そういいつつも、火積はなんか涼しそうな顔してるよね」
「そうですか? そんなことはないですが」
 自転車を引いて歩く火積の顔を、八木沢は覗き込み見上げてみる。
「あ、本当だ」
 そこには薄っすらと額に汗を滲ませた表情があって、八木沢はハンカチを取り出すと無防備な火積のそこへと当て汗を吸い取った。
「ぶ、部長! いいです、そんなこと!」
「いいから、いいから」
 自転車のハンドルを握っているため両手が塞がっている火積は、八木沢のハンカチから逃れることが出来ない。
 汗を吸い取りながらにっこりと笑う八木沢に、火積は頬を赤く染めた。
「あ、ありがとうございます」
「こちらこそ、いつもありがとう。火積」
 火積が引いている自転車のカゴには、ふたり分の鞄が入っている。
 八木沢はそのことに礼を言うとハンカチをしまい、ふと視線を先へと向けた。
「そうだ、火積」
 明るい声を上げ、八木沢は火積の背中を両手で押す。
「どうしたんですか?」
「アイス、食べて帰ろうよ」
 先を見る八木沢の視線には小さな店があり、火積は、ああ、と気付く。
「あそこ、駄菓子屋ですね」
「そうそう。知ってる?」
「はい」
 だったら膳は急げと、火積の返事を待たずに、八木沢はもっとと両手で背中を押して店へと向かった。


「火積はどの味がいい?」
「部長が選んでください」
 カタンと自転車を止めると、火積はポケットから財布を取り出す。
 それを見て八木沢は慌てて火積の両手を押さえ込んだ。
「ダメダメ! 今日は僕がご馳走するよ」
「それはいけません!」
「いいんだよ。いつも鞄持ってもらっているお礼だし」
 両手を持ったまま、八木沢は火積を見上げる。
「と言っても、ささやかだけどね」
 真っ直ぐに見上げられた八木沢の視線に、火積は頷くことしか出来なかった。
 頷いた火積に、八木沢はやっと両手を離す。
 そして冷凍庫を眺めて、中にあるアイスキャンディを色々と取り出し火積へと見せた。
「本当にどの味でもいいの?」
「はい」
「嫌いなものとか、ない?」
「ありません」
 火積の答えに、八木沢は少しだけ唇を尖らせる。
 過去のことや上下関係など、火積がそれを大切にしていることはわかっている。
 八木沢はそれでも、常に自分に倣えな火積が少しだけ気に入らなかった。
「八木沢部長?」
「なんでもないよ~」
 がさがさとアイスキャンディを探し、八木沢はひとつを手に取ると店の中へと入り会計を済ませる。
「じゃあ、あっちの公園のベンチに座って食べようか」
 嬉しそうにビニールを火積へと、八木沢は見せる。
 そして店の近くにある公園を指差し、それに従って火積はまた自転車を動かした。


 八木沢が買ってきたアイスキャンディは、昔からあるミルク味のものだった。
 棒が二ついており、パキリと中央で割ると、片方を火積へと八木沢は渡す。
「小さい頃からこの味が好きなんだ」
 夕暮れの公園で、並んでベンチへとふたりは座る。
 人影はどこにもなく、そこはふたりきりの空間になっていた。
 手渡された真っ白なアイスキャンディを火積は暫く見つめていて、八木沢は手にしたものを早速齧りながらその様子を伺う。
「……食べないの? 嫌いだったかな」
「食べます。嫌いなんかじゃありません! ただ、」
「ただ?」
 赤くなって言いよどむ火積を、八木沢は促した。
「火積?」
「部長に、……いや、部長が、好きなものを教えてくれたんで、嬉しかったと言うか。その、真っ白な色が……八木沢部長に似合っていると、」
 アイスキャンディひとつ、小さな言葉ひとつで、火積は耳まで真っ赤になっている。
 促したのは自分だが、それでも言葉にしてくれた火積を、八木沢は思わず力いっぱい抱き締めた。
「どど、ど、どうしたんですか……ッ!」
 突然に飛びつかれ抱き締められて、火積は更に真っ赤になりながらも八木沢を受け止める。
 逃げないことをいいことに、八木沢は火積の胸へ額を埋めぐりぐりと左右に振った。
「やや、やや、や、八木沢、部長!」
 どうにもすることが出来ず、火積はただ八木沢の名を呼ぶだけだ。
 何度も名前を呼ばれた後、八木沢は満足気な笑顔で火積を見上げた。
「本当に、火積って!」
「な、なんですか!?」
 満面の笑みで見上げられ、火積は思わず顔を後ろへと引く。
「可愛いんだから!」
 全力でそう言った八木沢を、火積はポカンと見つめた。
 今、何を言われたのだろうか、と火積は考える。
 聴きなれない、というか、自分には全く当てはまらない言葉が、八木沢の声で火積の頭の中で駆け巡る。
 瞬きも忘れて火積がそんなことを考えていると、八木沢がふと手を取った。
 八木沢の手に取られた自分の手は、他人の手のように見える。
 他人事のようにずっとそれを見つめて、火積は目を大きくした。
「少し溶けちゃったね、アイス」
 八木沢が手に取った火積の手には、まだ口をつけていないアイスキャンディがある。
 それが夏の熱で溶け始め、腕へと白い筋を作っていた。
「……美味しそう」
 小さく呟いた八木沢の唇が、火積の腕と触れる。
 溶けたアイスキャンディを吸い取り、舌を出して八木沢はそれをゆっくりと舐め上げた。
「!!!」
 またもや思いもよらなかった事態に、火積はただただ驚き身体を固める。
 八木沢は舐め取った後もしばらく腕へ舌を絡めており、腕を取り返すことも忘れて火積は目を見開いた。
「うん……やっぱり美味しい」
 そう言いながら、一瞬ほんのり瞼を伏せ唇の端を上げた八木沢が、火積にはとても妖艶に映る。
 みたことのないその顔に思い出したように何度か瞬きをして、火積は目の前にいつも通りの八木沢を見つけて、ほっと溜め息を吐いた。
 突然された行為に頭が真っ白になっただけだと、それによった見間違いだと、火積はひとり納得する。
「い、いただきます」
 八木沢にされたことに何も言うことが出来ない火積は、アイスキャンディを口にして黙ることを選んだ。
「うん。美味しいよ」
 火積に倣い八木沢もアイスキャンディを口にする。
 小さなアイスキャンディをゆっくり時間をかけながら、ふたりはしばらく無言で過ごした。
「……火積の、食べたいな」
 アイスキャンディを食べ終えた八木沢が、ぽつりと言った言葉に、火積は首を傾げる。
 食べているものは同じなのに、どうして八木沢はそんなことを言うのだろうか。
「味が、違うんですか?」
 見た目は全く一緒のアイスキャンディで、考えられることはそれぐらいしかないと、火積は八木沢へと問う。
 その問いかけに八木沢は小さく頭を振って、否定をした。
「味は同じだよ。僕が食べたいのはさ、」
 先程見間違えたあの表情が、八木沢にある。
 火積はまた自分がおかしくなったのだろうかと何度か瞬きをしていると、耳元でひっそりと囁かれた。
「僕が食べたいのは、火積なんだけど」
 小さな笑い声まで付いてきた囁きが、幻聴だと火積は思いたかった。
 が、それはあっけなく崩されてしまう。
「さっき味見したら、すごく美味しかったんだもん」
 聴こえてくるのは、やはり八木沢の声だった。
 止めとばかりに耳朶に音を立てるキスをされ、火積は言葉を失い動けなくなる。
 八木沢は食べきってしまった自分のアイスキャンディの棒を火積へと咥えさせて、食べかけのものへと唇を重ねた。
 火積は食べかけの物を奪われたことよりも、八木沢が見せるその舌に目を奪われる。
「こうして食べたいよね?」
 別の行為を思い出させる八木沢の舌は、本当にアイスキャンディを食べているのだろうか。
 言葉とは裏腹な八木沢の行為に、火積は何も言うことが出来ず、何かを振り払うように頭を数回振る。
 きっと良くない考えを八木沢で思い描いてしまっただけだ、そうなのだと、火積は自分へと言い聴かせた。
「か、かか、帰りましょう!!」
 ぎゅっと目を閉じそう叫ぶと、火積は勢いよくベンチから立ち上がった。
 咥えさせられたアイスキャンディの棒が、ころりと地面へ落ちてゆく。
 八木沢はそれを拾い、火積の食べかけの分も含めて、ゴミ箱へと捨てた。
「そうだね。いつもよりちょっと遅くなっちゃったしね」
 帰ろうかと、八木沢は立ち上がったままの火積の背中を押す。
 やはりそこにはいつもの八木沢がいたのだが、火積は触れられた背中の手が気になって仕方がなかった。
 シャツ越しに感じる、八木沢の体温に、火積は耳を赤くする。
「ねえ、火積」
 自転車まで来てから、八木沢はハンドルを持った火積を見上げた。
「なんでしょうか?」
「今日は家まで送ってくれる?」
「そんなことぐらい、いくらでもします!」
「ありがとう」
 にっこりと笑う八木沢に、火積はひとつ頷く。
 暗くなって行く帰り道、八木沢をひとりで帰すわけにはいかないと、火積は与えられた使命感に駆られた。
「明日は土曜日だし、学校休みだね」
「はい」
「ふふふ、そうだよね~」
 機嫌良く笑って八木沢は何歩か前へ駆け出す。
 火積は八木沢のそんな後ろ姿を眺めながら、ふと耳朶に触れた唇の感触を思い出した。
 今顔が赤いのは、夕日の性だと、火積は思い込もうとする。
 そんな火積を、八木沢は振り返って笑顔で呼んだ。
「早くおいで、火積」
「八木沢部長、走るなら前を見て走ってください! 危ないですよ!」
 振り向いたまま前へと走る八木沢を、慌てて火積は追いかける。
「大丈夫だよ~」
「うわっ! だから、危ないですから!」
 八木沢の鞄が入っている為、自転車を放り出すことも出来ず、それでも火積は今まさに転げる直前の身体を受け止めた。
「き、気をつけてください。八木沢部長」
「あれ? ありがとう、助かったよ」
 こんなやり取りを何度行ってきただろうかと、火積は思う。
 でもそれが八木沢部長でもあると、火積は今回も助けることが出来てほっと安心の溜め息を吐いた。
「後ろに乗りますか?」
 自転車の荷台を視線で指し、火積は八木沢に問う。
「乗ってもいいの?」
「いいですけど、落ちないでください」
「落ちるつもりはないんだけどな」
 火積が自転車を引いている理由はそこにあった。
 以前荷台へと八木沢を乗せたとき、ぼんやりよろしく八木沢は何かに気を取られていたのか荷台から盛大に転げ落ちたことがあった。
 それ以降、火積は自転車を引くことを優先し、八木沢と一緒に帰るときは隣を歩くようにしている。
 歩いていても同じであれば、まだ荷台へと乗せたほうが安心なのかもしれないと、火積は思った。
「絶対に手を離さないでください」
「わかってるよ」
 荷台へと座らせ、八木沢の手をしっかりと自分の腰に固定すると、火積はゆっくりとペダルを漕ぐ。
「部長。本当に、離さないでくださいよ?」
「離さないよ。絶対に」
 ぎゅっと火積の腰に抱きつき、八木沢はコツンと目の前の背中へと額を乗せた。
「部長、寝ないでください!」
「寝たりしないよ~。もう、心配性だな。火積は」
 火積の背中から心地よい鼓動が響いてきて、八木沢はそう言いつつも瞼を閉じる。
 ひとつあくびをしてから、起きていることを知らせるために、八木沢はまた火積を抱く腕を強くした。
「離さないから、大丈夫だから」
「絶対ですよ?」
「絶対離したりしないよ」
「それなら、いいです」
 しつこすぎたのだろうかと気にした火積の声を、八木沢は可愛いと思う。
 離さないと言った言葉は嘘ではない。
 絶対だと言われたら、もう離すことなどできない。
「だから、火積は安心していいからね」
 素直で恥ずかしがりやで、とても優しい火積。
 可愛い生き物は今、八木沢の手の中にいる。
 単純に自分を送り届けることに使命感を抱いている火積を、八木沢はこっそりと笑う。
 せっかくの休みにそれだけで終わると思っているほうが、いけないのだ。
「さ、早く! 早く!」
 八木沢が火積のシャツを引いて促したのは、ペダルではなく週末だ。
「わかりました。しっかり掴まっていてください」
「しっかり捕まえたから! 早く」
 言葉と言うのは便利で、文字にしないと意味が違うことに気付くことが出来ない場合がある。
 何も気付いていない火積は、ペダルを漕ぐのに一生懸命だ。
 八木沢は少しだけ味見した火積を思い出し、この週末が早くくればいいのにともう一度シャツを引いた。


 

 END

 


な、長くなってしまったYO!
百合っぽくなってしまった感が否めませんー
とても好きなCPなのですが、書くのが難しいCPでもあります
そして
ゲームの八木沢イベントと同じじゃん!と
書いている途中で気付いちゃったけど
そのまま書いちゃった


 

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